桜はいつ開花? 強い寒の戻りで、見頃は来月初めに
最新の桜開花予想によると、全国で最も早く開花するのは高知で今月20日(水)です。その後、21日(木)には名古屋で、東京と福岡は22日(金)となっています。
ただ、記録的な暖冬の影響や強い寒の戻りで、予想よりも遅れる可能性があり、見頃は早くて今月末、お花見の予定は来月初めの週末(6日、7日)が良さそうです。
花芽の成長に遅れ
桜は夏ごろに花芽を作ったあと、冬の間は成長を止める=休眠に入ります。一定期間、寒さにさらされると休眠がとける=休眠打破が行われ、花芽は再び成長を始めて、開花します。
これを春化作用といい、極端な話を言えば、休眠ができなければ、桜は開花しません。冬も温暖な沖縄でソメイヨシノが育たないのはこのせいです。
この冬は記録的な暖冬となったため、休眠打破に必要な寒さが十分ではなかった可能性があり、花芽の成長に遅れやばらつきが出やすいと思います。
また、3月になって気温の低い日が多くなったことも花芽の成長に影響しているようです。
強い寒の戻りで、見頃は来月初めか
今年は新型コロナ5類引き下げ後、初のお花見シーズンということもあり、お花見を予定している人が多いと聞きます。
今後の気温予想図をみてみると、この先一週間程度は寒気の影響で、全国的に気温が低くなる見通しです。桜の成長はゆっくり進むと思われます。
しかし、その後は大陸から暖かい空気が流れ込むため、今月末は気温が高くなるでしょう。このころから桜は咲き始めると思います。
平年の東京の桜開花日は3月24日です。今年は平年日に近い開花となる見通しで、最近10年間では最も遅くなるかもしれません。
東京のお花見は早くて今月末から、来月の入学式あたりが見頃になりそうです。
【参考資料】
ウェザーマップ:さくら開花予想2024、2024年3月14日発表
東京管区気象台ホームページ:さくらの豆知識
青森地方気象台:あおぞら彩時記2022年第1号、さくらとうめの観測(生物季節観測)について
安藤隆夫:サクラと気象、気象1983年3月号、日本気象協会